久保群青【LIFE IS RHYTHM PAINT】

群青。solo stage 『LIFE IS RHYTHM PAINT』。

piano、Bass、Guiter、Sax & Effect、そしてTap。広く敷かれた板の上を自由自在に、滑るように踊り奏でる群青の姿…

ぐんちゃん。マイメン。群青。
あれは私が20代の頃、CLUB CITTA'で行われたイベントに一応Jazz Danceで出てて、そこでBRONXていうすげぇブレイキンチームが居て、その中でも一際目立ってた人が居て、それから10年くらい後に群青と私はTapの盃を交わすことになるんだけど、後で話してその人が群青だったってことを知った。また群青も、当時は珍しかったJazz Danceでクラブイベントに出てる変な女、てことで覚えててくれたことを知る(笑)。よってそのイベントが、私と群青の初共演。まだお互い20代の、トッゲトゲの青二才。
ぐんちゃんのbreakin'は、今まで見たそれとはぜんぜん違った。彼の持つ筋肉もぜんぜん違った。細くしなやかな身体。そこからどうしてあのmoveが生まれるのか不思議だった。一本の線で描く芸術ともいうべき群青のbreakin'。美しかった。
それからぐんちゃんは、時代を先取りするかのようにコンテンポラリーダンスとコラボレーションした第一人者。きっと彼の中では時代なんて関係ない。世界をも唸らせた彼のbreakin'を見る限り、型には収まらないアウトプットがそれを求めていたんだろうと思う。
時を経て、そんな私達はTap Danceという言語で会話することになる。その前に使っていた言語はもちろん違うわけで、でも互いが辿って来た軌跡の全てを、私と群青はTap Danceを通じて会話した。


不思議です。こんなにも環境の違った私達が同じ言語で話していることが。人生も半ばに差し掛かる頃に学ぶ言語の難しさ、葛藤、悔しさ、上げれば数知れず。幾晩語り合ったかはもう、忘れてしまいました。
広いステージを背負って踏む群青を見て、たくさんの群青の言葉が私に降ってきて、でもそれはあの頃となんら変わりなくて、「あの頃」というのはきっと、群青を初めてみたあのCLUB CITTA'から始っていて、リングで何人も倒して来た屈強な男は今、緑と風と土の匂いという優しさに包まれて、板の上に居ました。
そう、これが、群青。どんな洋服をまとっていても、群青は群青。例え言語が違ったとしても、どこに居ても、きっと通じ合える。改めてそう感じました。

ありがとう。ありがとう。
舞台の上でそう何度も繰り返す群青。
何言ってんの、ぐんちゃん。
こっちがアリガトウやで。
出会ってくれて、アリガトウやで。
たくさんの言葉を、アリガトウやで。
ぐんちゃんの姿、しっかり目に焼き付けたから。ぐんちゃんの音、言葉、しっかり受け取ったから。

久保群青『LIFE IS RHYTHM PAINT』。進化の止まらない群青の、誇り高い素晴らしいステージでした。群青から学んだたくさんの宝物を、私も大事に育てていこうと、改めて心に誓いました。

だから、ありがとう。群青。











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當間里美 jazz dancer / tap dancer / choreographer

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