「美少女戦士セーラームーン」30周年記念 Musical Festival -Chronicle- 終演

私の第二の青春、ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」。
原作生誕30周年。
そこからバンダイ版ミュージカル初演が1993年。我らネルケ版ミュージカル初演が2013年。
わたくし初参戦2014年。そこからこれまで、下記の作品たちを手掛けさせて頂きました。


★2014年  ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」-Petite Étrangère- 
★2015年 ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」-Un Nouveau Voyage-
★2016年 ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」-Amour Eternal-
★2017年 ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」-Le Mouvement Final-
★Houston, USA「Anime Matsuri 2017」
★2019年 美少女戦士セーラームーン -SHINING MOON TOKYO-
★2021年 ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」かぐや姫の恋人
★2022年 「美少女戦士セーラームーン」30周年記念 Musical Festival -Chronicle-


まずは長きに渡りこの作品に関わらせて頂けたこと、原作 武内先生、そしてプロデューサーはじめスタッフ及び関係者の皆さまに、心から感謝申し上げます。
この作品を愛する方々、そしてこの舞台に関わる多くの出演者と同じように、私もこの作品にたくさん育ててもらいました。この作品の舞台創りの日々が私自身に与えた影響はとても大きく、今の自分があるのはこの作品と、そしてそこで出会う人々があったおかげといっても全く過言ではありません。


これまでいったい何曲くらい振り付けたんだろう....考えただけで目がぐるぐるするけどw、と同時に、そのぐるぐるする物量を可憐な乙女達が必死に習得、咀嚼する姿がそこにあったわけで。音楽を聞けばその時の記憶がその時の多くのドラマと共に一瞬で脳裏に蘇ってきます。そのひとつひとつを語っていきたいくらい全てが愛おしい。
気が付けばオンナだらけのカンパニー。けどわたしたぶん、その事に気が付いてません(笑)。だって老若男女皆、魂の強さにはなんら変わりないから。ストーリーさながらひとりひとりが使命をもって闘うその姿。年齢もキャリアも様々。みんなが戦士。そしてこれはキャストだけに留まらず、華やかな舞台裏を支える我々スタッフもまた、戦士の如く日々闘って参りました。
紙面を飛び出し立体にするということ。目には見えない喜びや感動、憧れ、恐れ、そして輝き。これらを舞台上に表現する為に試行錯誤。表も裏も走り回る我々スタッフ。全てはこの作品を心待ちにしていてくれるまだ見ぬ誰かの為。我々が輝かずしてその方々を楽しませることなど出来ますまい!
...そうです。私たちは皆この作品が大好きなのです。ワクワクドキドキしながらの創作、泣いて笑って悩んで時に怒って、七転八倒闘った末に辿り着いた場所....

「美少女戦士セーラームーン」30周年記念 Musical Festival -Chronicle-。
それぞれの歴史。我々を繋ぐこの作品の尊さ、軌跡。歴代の戦士達の言葉、現戦士達の言葉。見届け続けて下さるお客様の声...
私は、常々"踊り"というのは継承の文化だと思っています。教科書など存在しません。その一瞬を生きた人間達のカラダに生まれ、それが人々の心を動かしそして後に続く者が受け継いで行く。形ではなく心を、真意を、受け継ぐ。
「受け継ぐ」というのは真似(コピー)ではありません。新しいものなどもはや存在しない。全ては今を生きる者たちへ継承され「進化」していくもの。それが後に続く者の使命だと。
"踊り"とは、形ではなく魂。
「美少女戦士セーラームーン」という長きに渡って愛され続ける作品の"何を"我々が継承し、そして"今"を創り続ける意味。
そんな2022年秋に起きたミラクルロマンス。しかしこれは偶然などではなく、人間がそこに生き、育み、それぞれに託されたバトン"心"が紡いだ確かな奇跡であったと、千秋楽に観た景色が私に教えてくれました。


このむさアツ苦しい想い(笑)を共有し何度も頭を抱え、悩み、最後まで諦めず受け入れてくれた演出 三浦香氏。絶えず環境を整え本番へと導いてくれた演助 ジョニー氏。具現化のスペシャリスト、テクニカルスタッフ、クリエイター陣の皆さま。稽古場から本番に至るまで駆けずり回り尽力して下さる制作陣の皆さま。そしてそして、どびっくりする程の物量をこなしそれぞれの重圧と闘う中、それでも泣き言ひとつ聞いた事がない(コレ本当。今も、そして今までも!)正に心強き真のsoldier、キャストのみんな! 
2022年再びこの先鋭達のワンピースになれたこと、心から感謝します。本当に本当に、ありがとうございました!

あれから3年。どんな困難にぶつかり立ち止まっても、再び舞台を通してこうして人々が繋がっていられること。私たちは1人じゃない。敵は己の中に。だから闘う。自分と。
そして明日また大声で笑おう、仲間たちと共に!

これがわたしたちの、

Eternal cycle !!



振付 當間里美









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當間里美 jazz dancer / tap dancer / choreographer

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