『だからビリーは東京で』@東京芸術劇場シアターイースト
2022年初動、ザワワと琴線が震える作品に出会いました。
今しか出来ない作品...と言われておりますが、これは普遍的であり、舞台に関わる人も、そうでない人も、若い人も、長い旅路の果てにいる人も、またはその道中の人も、男も女も、生きてるもの全てに、ゆっくり、丁寧に、自然に、優しく語りかけるような作品でした。
演劇の良し悪しとか、技術がどうとか演出がどうとかそんなことわたしはよく分からないけど、舞台上と客席との境界線はごくごく自然で、まるでカフェで隣の人が話してるみたいな語り口調で、ともかく自然で、ああ、舞台て、生の舞台て、こんなにナチュラルなんだなって、職業病なのかなんなのかよくわからないけど、それを観ているわたしの身体は、まったく力が入ってないことに気が付いた。でも最後には、わたしも心の中でデッカい声で叫んで、泣いて、そしてその2秒後には笑ってた。
「好き」を「好き」って言えることとか、どっからかしんないけど湧き上がる情熱とか、意味のないことに意味を見つけることに意味なんてないかも知れないこととか、不条理とか、演劇とか、ミュージカルとか、歌とか、ダンスとか、絵とか、いつもいつも、いま目の前にあるものとちゃんと向き合うこととか、そーゆーことと、ちゃんとあらがっちゃっていぃんだぜ?汗かいちゃっていぃんだぜ?いつだって今しかないんだぜ?
....って、言ってもらえた気がする。
夜の8時を過ぎて店のシャッターが降りて、また静かな夜がやって来ました。
これが現実。
あと何回これを繰り返すのか分からないけど、でもきっとこの灯火が消えることはないんだと、満席だけど静かな客席からそう思わせてくれた『だからビリーは東京で』。
いま観れて良かったです。
ほんとうに。
ありがとうございました。
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