男子新体操全国トップを制する青森大学、青森山田高校。そこの卒業生達が所属するBLUE TOKYOとは、これまで何度も共演させて頂きました。そして今回は、来年二月に行われる彼等の公演『BLUE vol.2』(演出:黒須洋壬)の為の視察兼初セッションをしに、わたくし初めて青森に行ってきました。新体操とタップダンスとのコラボレーション。業界初の試み。彼等と一体どんな空気感が作れるのか。青森のパワースポットとの愛称で呼ばれるこの地に初めて足を踏み入れましたが、その意味を理解するのに時間はかかりませんでした。歴史ある古い体育館に敷かれたマット。その上で淡々と、粛々と練習している彼等。傍には微動だにしない監督の姿。それでいて彼等はそんな監督の一見一句を見逃さないよう意識が注目している。空気が無駄に動いていない。ムム…ムムム。私のアスリート魂に火が着いた瞬間。これは一体なんでしょう。いわゆるスポーツにおけるストイックさや規律や厳しさなどはもはや超越している何かを感じました。
男子新体操界の重鎮、中田監督(前列一番左)。今回彼等の日常を見て、そこで私が得たひとつの答えは「信頼」でした。5~6歳の子供から大学生までがひとつの体育館で黙々と練習する。目の前であり得ない技の連発を見て、同じ人間なのにそんな事が何故可能なのかは、この何でもない古い体育館の日常の中にありました。決して声を荒げる事のない監督。でもそれは、今やるべき事を知っているが故の沈黙。そしてそれを彼等もちゃんと分かっている。厳粛な空気。それは人が人を信頼する時の落ち着きにも似た…。継承される勝負師 中田イズム。これがこの事を可能にしているのでしょうか。スポーツを見て芸術とは何かを学び、また芸術を見てスポーツとは何かを考える。また私の心の旅が始まりそうです!そしてまさかの、某・ひろみさんのコンサートで同じく青森入りしたバンドさん御一行と遭遇。しかも、同じ新幹線、同じ車両、そして席が真後ろ!こんな事ってありますか!(笑)
そしてシメは台風直撃。聞けば青森に台風は滅多に来ないんだって。普段は穏やかな新青森駅が人で溢れていました。結局お会い出来なかった荒川監督…無事、青森に帰って来れたかしら。。そして乗変手続きの為に一緒に走り回ってくれたカオル監督!ほんとにありがとうございました!
なんだか色んな事があった今回の青森の旅。実に濃い二日間でした。次はきっと真っ白い雪の壁が立ちはだかっている事でしょう。ハイ。わたくし壁がある程燃えるタイプです(笑)!
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